FAB RACERS CUP 2017 レポート

4年目となる今年は新たにFABミニ四駆からFAB RACERSと名前を変えた記念すべき大会となりました。それに伴う変更点として、なんと言っても会場がYahoo!株式会社のLODGEという広くて素敵な空間のコワーキングスペースに変わりました。また、レギュレーションがより柔軟になりほぼなんでもOK、そして今回一番の目玉としてコースがより立体的にそしてテクニカルになりました。なんとミニ四駆ではあり得ない分岐セクションが設けられたのです。この分岐のアイデアは今年4月実施したキックオフの中で今年の大会についての要望やアイデアを募集した中から出たものです。

また、今年はこれまでの3Dモデリングワークショップや電子工作ワークショップという形でなく、FAB RACERSアカデミーという形式で連続講座の中にデザインからエンジニアリングまでを詰め込んだ講座を実施するという試みも行いました。
FabCafeのねらいとしては、参加者がより高度なアイデアを実現出来ることに加えて、講師同士のつながりを深め、コラボレーションを促す狙いもありました。
今回登場したt-o-f-u x CMAのエクスマキナはまさに講師同士がコラボして生まれたマシンです。
今年はビギナー向けのワークショップには圓田さんのデザインしたLEGONというレゴポッチがついたミニ四駆ボディーを採用させていただきました。参加した子どもたちのアイデアがレゴを使うことで簡単に実装できてカッコよく、可愛く出来上がり、素敵なマシンが今回も勢揃いしました。

 

カルFABクラスには、今年も子供から大人まで幅広い層の参加者が出揃いました。優勝賞品は今年も3Dプリンター。また2位もドローンレーサーということで参加者のやる気も満々です。


レースを賑わせたのは、箱が走る箱四駆と、シュンタくんの真田マシン。箱四駆はコース幅ギリギリのマシンなのに、ジャンプも着地も華麗にこなし、ぴったりとコースに収まるその姿に子どもたちの「はこー!!」コールを一斉に受ける人気者に。

明らかになにか違う感を感じさせる箱四駆(正式名称はステルス箱レーサーだそう)。しかしその安定した走行性能に驚くばかり。

シュンタくんは根津さん、圓田さんを師と仰ぐ少年。レースの合間に圓田さんたちのチューニングサポートが入りレース毎に走りの完成度を上げていきました。
もう一台みんなの注目を集めたのが、黒川さんの体で感じるミニ四駆。自分の動きをミニ四駆に伝えるのではなく、ミニ四駆の動きを身体につたえるという見た目もアイデアもカルトなマシンも登場!黒川さんの参加時のコメントにそのコンセプトが凝縮されています。

「Xbee無線通信を使用してミニ四駆の加速度・角速度を携帯端末に送信しています。 ミニ四駆の衝撃に合わせて、両手両足に取り付けた振動モーターを駆動させることで、ミニ四駆と人が一体化できます。(人車一体システム) ※開発が遅れているので、当日完成していない可能性有り。」

最後の一言が書かれるのはFAB RACERSではお約束になりつつありますねw

カルFABを制したのはCNCで作り上げた高精度なマシンで参加の五味さん、そして2位には100円四駆を二連結させたマシンの大谷さん。3位にシュンタくんが入りました。そして黒川さんの体感ミニ四駆は根津賞に輝きました。

 

マジFABはいつもの妖怪大戦争模様は今年も健在。ジオングや、ドローン、イカや円盤、ロケット、そしてたい焼きからアップグレードした鮎マシンなどなど今年もイロモノ揃い。その中でt-o-f-u x CMAのエクスマキナ、リモートやセンサーまで搭載した二輪四駆、AI搭載したミニ四駆AIチームはこれまでに無いマシンでのチャレンジで期待が膨らみます。

レースでは、昨年よりも高さを増した大坂の上りと分岐がドラマを生み出しました。特に黒坂くんの鮎の川上りは坂の途中で止まりそうになりながらも坂を越えていく姿が、みんなの声援を呼ぶミニ四駆ではあり得ない感動を生み出しました。

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坂の頂上をギリギリ登りきるあたりは生きていると誤解してしまうほどの健気さを感じさせます。

根津賞を獲得した桜井さんのドローン四駆は、昨年できなかった浮いて進むアイデアを実現。進むスピードはゆっくりでも新たなミニ四駆の未来を見せてくれたマシンとなりました。

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ちゃんと浮いて進んでます!

日大の学生達が手がけた円盤が回って壁を駆動するマシンも新たなアプローチでアイデアが機能することを実証してみせましたね。

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ただ、コースの養生テープに引っかかる・・・。

そして何と言っても分岐を攻略した2台。優勝した五味さんのラジコン四駆とt-o-f-u x CMAのエクスマキナのレースは圧巻の迫力でした。今回の分岐の仕組みを最大限利用して自立マシンで攻略したエクスマキナは、見た目の美しさと機能の凄さが備わった歴史に残るマシンです。何より、一度も実際のコースで試すこと無く、この分岐をクリアする仕組みを作り上げた遠藤さんのアイデアと技術力、そして妄想力には昨年に引き続き驚かされました。エクスマキナが分岐を曲がった瞬間の観客の拍手喝采が今年一番のハイライトですね。

今回話題を総ざらいしたCMA x t-o-f-uのエクスマキナ。(データはすでにFAB RACERSグループで公開されています)

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エクスマキナが分岐を曲がった瞬間の遠藤さん&西川さんのWガッツポーズ!会場が一番沸いた瞬間です。こういった観客を巻き込むレースが生まれるのがFAB RACERSの楽しみなんだなと今年も改めて感じました。

レースは高精度なラジコン四駆で圧倒的な強さを見せた五味さんがカルFABに続く初の両クラス制覇を達成!新たな歴史を作った大会となりました。

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そして今回のコースを実現してくれた手塚さん&コース設計メンバーのみなさん、本当にありがとうございました!

おまけ!

ごつさんが撮ってくれたオンボードカメラ映像。巨大なコースをドライバー視点で堪能できます。ちゃんと3周目にショートカットの花道も通りますよ。(手で曲げてます)

 

大会の写真はこちらをご覧ください。
https://www.flickr.com/photos/fabcafe/albums/72157685557175750

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